採択事例紹介

株式会社ナチュールプロビジョン

製造業新分野展開通常枠

独自製法の技術を活用して県内の高品質素材をレトルト加工

当社は、コンクールで賞を受賞した実績のあるオリジナルプリンの製造、web通販や直営店での販売、カフェを経営しています。プリンは厳選した青森県内産の材料を使い、独自の密閉製法によって無添加で長い賞味期限(D+30)を実現した商品です。

プリン販売は順調な売上がありましたが、コロナ禍の想定外の長期化によって、カフェと土産店の売上が40%減少する厳しい状況となり、売上減少を補うべく、新しく事業の柱を検討する必要性が生じました。

そこで、既製品で培った密閉製法の技術を活用して、青森県産品の品質の高い食品素材の付加価値を高めて販売する、レトルト食品事業への進出を目指すことを決断しました。

レトルトパウチ瓶詰冷凍焼き菓子といった、独自製法を活用できる保存食品を、50個という極小のロットから受託するOEM生産を行います。少量のテスト販売から始めたい飲食店や食品企画事業者等のニーズに応えます。

また、商品企画に関する相談から販路開拓、販売までをワン・ストップで提供します。これまで既存事業で構築してきたノウハウやルート、食品製造業者の共同販売組織「AOQQの会」(https://aoqq.jp/)を通じて、個社や単品では難しい商品企画や販路拡大を提案します。

補助事業でOEM生産のための設備投資を行い、補助事業終了後4年目で売上78.7%増新分野比率33.0%)を計画しています。

未曾有の事態に対応するためには、事業チャネルを複数持ち、企業体力をつけることが必要だと痛感しました。
これまで県内になかった事業によって、「食のトータル企業」を目指します。

加工工場の運用が未経験なことや納得できるレトルト製品が実現できるかという課題がありますが、県内の研究所や大学教授、支援機関等にご指導いただき、従業員と共に成長しながら、受注者と一緒に取り組み、連携して乗り越えて行きます。

県内では、飲食店をはじめとする多くの事業者や生産者の方が苦労し、疲弊しています。補助事業を通じて、県産品の高付加価値化に向けて、事業者間・異業種間の連携を進め、地域活性化にも貢献したいと考えています。