- 宿泊業,飲食サービス業
- 業種転換
- 通常枠
株式会社千成屋

- 所在地
- 大阪府大阪市
- 主な業種
- 不動産賃貸業
- 事業概要
- 飲食店テナントと中心とした賃貸
小売業、農作物の生産加工 - 設立
- 1945年
- 従業員数
- 4人
- 認定支援機関
- 株式会社池田泉州銀行
コロナによるテナント撤退を受けて
不動産賃貸業から飲食業に進出
当社は、江戸時代より続く"天下の台所"黒門市場の中心に3階建てのビルを構え、主に飲食店をテナントとする不動産賃貸業を行っています。
創業当初は飲食店向けの卸売をしていましたが、小売業を経て、小さな飲食店が屋台村のように並ぶテナントビルに転換。立地の良さとインバウンド客対応の成果から、連日外国人を中心とする観光客で賑わい、安定した賃貸収入を得ていました。
しかし、コロナの影響でインバウンド客が激減、1階の飲食店はすべて撤退し、売上が半減する事態となりました。これを受けて、地元の人が利用する市場の原点に立ち返り、市場内の専門鮮魚店と連携して回転寿司事業に進出する決断をしました。
プロの鮮魚店によるネタを
提供するグルメ回転寿司店に
空き状態となっているビルの1階を、高単価・高付加価値の回転寿司店に改装します。ミシュランの星付き料理店をはじめとする高級料亭にも卸している市場内の老舗鮮魚店に仕入れ・加工・保管をしていただくことで、プロがさばく新鮮で高級なネタを提供します。
回転寿司の市場はテイクアウト需要もあって拡大しており、また当社の調査では、黒門市場における回転寿司への期待と、価格が高くても利用したい人が多いことが分かっています。他の地域の優良回転寿司店から助言等をいただきながら、黒門市場の名物飲食店となるグルメ回転寿司にします。
補助事業で店舗改装への投資を行い、補助事業終了後5年目で新規事業の売上比率62.1%を計画しています。
インバウンド依存から脱却する
市場商店街の新しいモデルに
これまで支えられてきたインバウンド需要は、今回のような世界的な感染症や政治情勢といった不測の事態に左右されます。これに依存することなく、市場の原点である地域に密着した営業に回帰する重要性を痛感しています。
一方、黒門市場は、知名度はあるものの日常的にはあまり利用されず、訪れるのは年末の買い物のみという傾向があります。当社が集客の起爆剤となって、市場全体の活性化に貢献します。
寿司ネタを仕入れることで市場の鮮魚店の売上を支え、集客することで商店街全体の集客にもつながる当社の取り組みが、市場商店街の新しいビジネスモデルとして、同じく苦境に立つ全国の市場や観光地の参考になればと考えています。