採択事例紹介

原田精機株式会社
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所在地
静岡県浜松市
主な業種
情報通信機械器具製造業
輸送用機械器具製造業
事業概要
自動車部品/大型衛星等の精密部品の設計、試作開発
設立
1970年
従業員数
23人
認定支援機関
浜松磐田信用金庫
URL
http://haradaseiki.co.jp/
製造業 新分野展開 特別枠

高度な技術と知見を活かして超小型衛星を商用化

当社は、自動車部品や大型衛星等の精密部品の設計・試作開発、また同時5軸切削加工などの超精密加工を請け負っています。超精密・高精度の加工技術を追求し続け、品質を保証するための各種認証も取得しています。

また、日本航空宇宙工業会(SJAC)のワーキング委員会として人工衛星に関する国際標準づくりに関わったり、惑星探査用車両を開発・発表するなど、人工衛星のニーズと可能性を探求しながら必要な技術を磨いてきました。

一昨年来のコロナの影響で、自動車・大型衛星ともプロジェクトの中止等により機構部品の需要が落ち込み、売上は大きく減少しました。この状況を受け、当社の持つ技術と知見を活かして超小型衛星システムを開発・商用化する事業に進出する決断をしました。

秒速8kmで移動する機体を制御して撮りたい画像を撮影

最小10cm×10cm×30cmの超小型衛星とその運用・管制システムを開発して、衛星の販売と利用サービスの提供を行います。先端的なデジタル技術である、当社独自の光学センサーとデータ通信を通じた遠隔操作によって、秒速8kmで高度400kmを移動する機体を制御して、撮りたい画像のターゲットポイントを撮影し、地上に送信します。

産学官の連携により、商用化に向けたニーズの調査・企画立案・対応技術の開発に取り組み、設計・製造から利用サービスを含めた超小型衛星システムインテグレータとしての地位を確立します。

補助事業でシステム開発・通信設備等への投資を行い、補助事業終了後5年目で新規事業の売上比率10%を計画しています。

新たな市場の創出と、SDGs等様々な分野の課題解決に貢献

宇宙ステーションの追尾・人工流れ星に代表されるエンターテイメント等の「人工衛星で遊ぶ」機会から、様々な要望が生まれて需要が広がります。超小型衛星システムを早く安く開発することで、その機会をつくりやすくして、新たな活用法や市場の創出を推進します。

また、大気や地表の状況を広く短時間に観測してデータをタイムリーに供給することでSDGsの目標達成に貢献すると共に、他のデータとの組み合わせによって安全保障や防災、インフラ維持管理、農林水産業、自動運転など様々な分野の課題解決に役立ちたいと考えています。

さらに、地元の学生向けに宇宙から地球を観測する体験教室を開催したり、受信器製造等の需要を喚起したりするなど、地域への波及効果がある事業にしていきます。

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